生命保険、こんなことも知っておこう高度障害保険金
最終更新日:2022年11月22日
<死亡保険金と同額の保険金を受け取れる高度障害保険金>
終身保険、定期保険といった生命保険では、死亡した場合だけでなく、保障開始後のケガや病気が原因で高度障害状態になった場合にも死亡保険金と同額の保険金を受け取ることができます。これを「高度障害保険金」といいます。
高度障害状態とは、下の表のような「両眼の視力を完全に失う」「両腕あるいは両足を失う」など、保険会社が約款で定めた障害状態で回復の見込みのない状態をいいます。例えば、両腕の肩・肘・手首が完全に固まって動かせない状態、両脚が麻痺して運動機能を失った場合などが該当します。
ただし、保障が始まる前のケガや病気が原因で高度障害状態になった場合や、回復の見込みがある時は高度障害保険金を受け取ることはできません。高度障害保険金を受け取ると保険契約は終了し、その後死亡した場合でも死亡保険金は支払われません。
- 高度障害保険金を受け取れる障害状態の例
-
- 両眼の視力を全く永久に失ったもの
- 言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの
- 中枢神経系や精神、胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
- 両上肢とも手関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
- 両下肢とも足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
- 1上肢を手関節以上で失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
- 1上肢の用を全く永久に失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったもの
なお、保険会社の定めた高度障害と、身体障害者福祉法などで定められた身体障害の状態は必ずしも一致しません。例えば、心臓ペースメーカーを装着し、そのペースメーカーへ依存度や日常生活の制限状況によって身体障害1級から3級などに認定されますが、生命保険の高度障害状態には該当しません。
- 出典:
- 厚生労働省 国民年金・厚生年金保険障害認定基準の一部改正について
(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb9951&dataType=1&pageNo=1)
<災害割増特約や傷害特約でも障害時の保障が>
商品によっては、終身保険や定期保険などに災害割増特約や傷害特約を付加することができ、これらの特約によっても障害状態になった時には保険金を受け取ることができます。
災害割増特約とは、交通事故や土砂崩れなど、突発的な事故や災害(不慮の事故)で死亡したり高度障害状態になったりした時に災害割増特約の保険金を受け取ることができる特約です。不慮の事故以外でのケガや病気が原因で高度障害状態になった時にはこの特約による保険金を受け取ることはできません。これが終身保険や定期保険の高度障害保険金との大きな違いです。
また、傷害特約は、障害状態になった時の保険金の支払要件が災害割増特約の場合とは異なります。傷害特約では、保険会社ごとの約款の内容にもよりますが、通常、突発的な事故や災害により180日以内に死亡した場合や所定の身体障害状態になった場合に保険金が受け取れます。なお、ここでいう身体障害も高度障害の状態とは異なります。傷害特約の場合は、身体障害状態を約款所定の1級から6級に分け、一般に、災害死亡保険金の一定割合(10~100%)が障害給付金として支払われます。
2211764(1)-2311
- 同じカテゴリのページ