知っておきたい生命保険の種類積立利率変動型終身保険
最終更新日:2022年11月22日
<金利上昇すると保険金や解約返戻金が増える終身保険>
一般的な終身保険と同じく、死亡・高度障害時の保障が一生涯続く保険ですが、少し違いがあります。
生命保険は将来の保険金支払いのために、保険料の一部が積み立てられる仕組みになっています。一般的な終身保険の場合、その積立金を保険会社が運用するときに用いる利率は、加入する時に決まります。積立利率変動型終身保険は、この利率(積立利率)が市場金利に連動して定期的に見直されるのが特徴です。利率が上昇して積立金が増えると、死亡保険金や解約返戻金が増える仕組みです。
積立利率には契約時に最低保証利率が設定されているため、契約時の保険金額を下回ることはありません。また、利率の見直しによって一度増えた死亡保険金や解約返戻金は、その後、積立利率が下がった場合でも減ることはありません。そのため、契約後に市場金利が上がり積立利率が上昇した場合には、契約時の「基本保険金」に加え、積立利率が上がったことにより増えた「増加保険金」との2つの合計金額が実際に支払われる保険金額になります。
<金利が上昇していくと考えている人向き>
活用方法としては、一般的な終身保険と同じく、死亡時の葬儀費用などの整理資金や、解約返戻金を利用した将来の資金作りとなるでしょう。
ただし、景気が良くなり経済活動が拡大し、物価と賃金が上がりはじめると、企業は設備投資を行うべくお金を借りるため、需要と供給の関係で市場金利も上昇します。通常の終身保険は加入時に保険金額も解約返戻金も確定しているため、そうした金利上昇の恩恵を受けることができません。積立利率変動型終身保険は、その点、積立利率の変動により保険金や解約返戻金が増えますので、金利上昇局面では有利になります。
金利が上がれば、預金などと同じく保険もそれに合わせて保険金額や解約返戻金も増えて欲しいと思う人に向いているでしょう。ただし、最低保証利率は、通常の終身保険の予定利率よりも低く設定される傾向があることから、将来的に金利が上昇していくと考える場合に特に検討したい商品といえます。
- 積立利率変動型終身保険のイメージ図
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