知っておきたい生命保険の種類変額終身保険
最終更新日:2022年11月14日
<運用成績次第で保険金が増減する終身保険>
変額終身保険は、死亡保険金や解約返戻金が運用成績次第で増減する終身保険です。保険料の一部を株式や債券などで運用するため、運用成績が良ければ死亡保険金が増え(変動保険金)、解約返戻金も増えます。一方、運用成績が良くない場合でも、一定の保険金(基本保険金)は保証されており、契約した時の基本保険金額は下回ることはありません。つまり、最低保証された保険金に、運用成績が良ければプラスαの変動保険金を受け取ることができるというわけです。
ただし、途中で解約してした場合の解約返戻金については、最低保証がありません。あくまでも、運用成績次第で解約返戻金の額は決まります。そのため、払い込んだ保険料以上に解約返戻金が増加することがある一方で、大きく減少する可能性もあります。
保険会社によっては、変額終身保険の特別勘定の資産運用対象を複数から選ぶことや、決められた範囲内で運用対象を変えることもできる場合があります。
<物価の上昇に対応する>
変額終身保険は、終身保険と同様に一生涯保障が続きますから、死亡後の遺族の生活保障や整理費用としても利用できます。ところで200万円の死亡保障を終身保険で準備した場合、数十年先もその200万円は同じ価値でしょうか? 一般的に、物価が上昇してインフレになると、実質的なお金の価値は下がることになります。仮に今の葬儀費用が200万円の場合でも、将来300万円に値上がりしていれば、お金の価値が下がっているといえます。
変額終身保険では、保険料を株式などで運用した場合、物価が上がれば受け取る死亡保険金も増える可能性があります。そのため、将来受け取る保険金の価値をインフレによって減らしたくない場合にも活用できるでしょう。
また、運用成績の良い局面を見計らって解約することができれば、払い込んだ保険料を上回る解約返戻金を受け取ることができる場合もあるため、資産運用の一部としても活用できます。
変額終身保険は、保険金や解約返戻金は変動するものの、保険料はずっと変わりません。仮に物価が上昇しても、保険料はそのままで、インフレ等による資産の目減りへの対策として活用できる終身保険と言えるでしょう。
- 変額終身保険のイメージ図
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