子どもは未来。大切にはぐくみたい。
平成24年の日本の子どもの貧困率は16.3%と、過去最高をマークしました(厚生労働省「国民生活基礎調査」)。子どもの貧困は相対的なものとされ、その国の“当たり前の生活”が送れない状態をいいます。飢えるまではなくても、修学旅行に行けない、学費がなくて希望する進学ができないといった状態です。
子どもの貧困は、先進国ではアメリカが21.2%とダントツに高く、日本が次いでいます。日本の子どもの6人に1人が相対的に貧困で、その数は300万人と言われます。子どもの貧困が増えた原因の1つが、収入の低い母子世帯が増えたことです。
平成23年時点で母子世帯は約124万世帯あり、就労収入は平均約181万円。母子世帯の子どもの貧困率は54.6%と、半分以上を占め、先進国では最悪の状態です。
子どもの貧困の問題を解消するため、「子どもの貧困対策法」など関連する法律や制度も整備され、2015年には高校生向け給付型奨学金の拡充やひとり親家庭の生活・就労支援などが推進されてきたものの、財源の問題から児童扶養手当拡充は見送られていました。それが、ようやくほんの少し改善されることに。