発生した損害を極小化するのがダメージコントロール
損害の発生を未然に予防できればよいのですが、予防できずに損害を被った場合に、発生した損害を最小化するための応急措置がダメージコントロールです。
もともとは、戦闘時に火災、衝突、爆発などが発生した艦船において、火災、爆発を鎮火し、浸水を静止して沈没を免れるための行動を指す軍事用語です。
太平洋戦争のミッドウエイ海戦において日本の主力航空母艦4隻はわずか数発の爆弾で発生した火災と爆発を鎮火することができず、4隻とも自軍が処分せざるを得ない状況に追い込まれたのは有名な史実です。
また主力戦闘機であったゼロ戦はパイロットの座席に防弾版がなく、ガソリンタンクもゴムでシールドされていなかったので、一度射撃を受けると容易に撃墜されたのです。
日本軍には発生したダメージをコントロールしようという発想が小さかったといわれています。
攻撃をしていれば攻められることはないという考え方が強かったのだと言えます。
攻撃重視、防御軽視は日本人の国民性かもしれません。