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獣医師さんが教える!犬の病気とペット保険のこと

犬を飼うとどのような病気になる可能性があるのか

今この記事をご覧の方の中には、毎日楽しく愛犬との生活を満喫している方がほとんどだと思います。
かわいくて幸せが増えることはもちろんですが、生き物ですので食費やトリミング代、医療費など、必要経費がかかります。
今回は、必要経費の中でも特に気になる医療面の部分を中心に考えていきたいと思います。

犬の平均寿命は?

2017年一般社団法人ペットフード協会の調査によると、犬の平均寿命は14.2歳です。この結果は、25年前と比較して、約1.5倍寿命が延びていることになります。
これだけ平均寿命が延びた要因としては、社会全体の飼育意識の向上、ペットフードの改善、医療技術の向上が考えられます。
また現在、犬を飼育している家庭のうち85%が主に室内で飼育しており、社会的にもペットは“家族の一員”としての位置づけが広がってきています。
近くにいることにより少しの体調変化にも敏感に気付くことができるようになったことや、飼い主の意識の変化も平均寿命の延長に貢献していると言えるでしょう。

医療面での変化

インターネット等の普及により、犬の病気に関する情報、治療法の情報も飼い主が手軽に検索することができるようになりました。
そのことにより、病気の早期発見だけではなく、一つの病気に対していくつかの病院でセカンドオピニオンとして獣医師から意見を聞くということをする方も多くなってきました。
また、動物病院では医療技術の進歩により、一つの病気に対して様々な項目の血液検査や、レントゲン検査・超音波検査、さらには麻酔下でのCTやMRIなどの精密検査を行うことができるようになり、多面的に異常をとらえ、疾患の全体像を把握することができるようになりました。
治療に関しても最新の治療薬や技術が次々と発表され、再生医療や精密手術、体への負担が少ない治療法など、人と同等レベルの高度医療が可能になってきています。

病気の治療費はどの程度かかるのか

技術の進歩により様々なことができるようになりましたが、その分金額もかかるようになりました。 アニコム損害保険株式会社の調べによると2017年の平均的な医療・予防に関する費用は1匹あたり約10万円。 ただし、これはあくまでも平均ですので、予防以外病院にかかることがなかった子も含まれます。 起こりやすい病気ごとに治療法や金額を見ていきましょう。

●骨折

骨折の原因として、交通事故はあまり多くありませんが、台から落ちてしまった、抱いていたら暴れて落としてしまったなどが考えられます。 年齢的には若くてやんちゃな時期に起こることが多いです。
骨折の治療法としては、ほとんどの場合外科的に金属プレートやワイヤーを用いて骨を接合し、1週間程度の入院が必要になります。 また、リハビリ治療などが長期に必要になる場合もあります。
骨折の仕方や部位によって手術の内容が異なるため、金額についても一概にいうことは言えません。金属プレートやワイヤーを用いて骨を接合した場合でも、手術費だけで20万円以上かかることも少なくありません。

●外耳炎

犬では高確率で発生する病気です。
原因としては様々ですが、垂れ耳の子に多く、アレルギ―性や化膿性の外耳炎などがあります。
軽症の場合、炎症で増えた耳垢を洗浄し点耳薬を入れるという処置を2〜3回行います。この場合、1回の治療費は2,000~3,000円程度のことが多いです。
重度の化膿性外耳炎の場合、膿を採取し培養検査を行った上で必要な抗生物質を調べ、1ヶ月程度の投薬治療を行います。
さらにひどい場合には炎症が耳の奥に行き、中耳炎になる場合もあります。
既に家で犬を飼っている方はよく遭遇する病気だと思いますが、悪化の心配があることを忘れずに、異常を発見した場合には早めに動物病院を受診することをお勧めします。

●膀胱炎

細菌性膀胱炎や結晶性膀胱炎、結石性膀胱炎があります。
症状は頻尿や血尿であり、比較的早期に飼い主さんが気づくことが多い病気です。
尿検査やレントゲン検査、超音波検査で診断をし、原因がわかると治療が開始されます。
細菌性膀胱炎の場合、外耳炎と同じように原因菌の培養、投薬治療となります。
結晶性の場合、軽度であれば投薬で治ることもありますが、場合によっては食事の変更が必要になります。
最も症状の重い結石性の膀胱炎の場合、膀胱内にある石を摘出するために手術および入院が必要となり、20〜30万円以上かかります。
手術の必要の有無や手術の種類は症状によって異なるため、かかりつけ病院の先生と治療法や金額をよく相談することをお勧めいたします。

※ここに提示した金額はあくまでも一般的なものであり、体の大きさや、状態に応じて変動します。また、動物病院診療は自由診療のため、動物病院によっても金額が異なりますのでご了承ください。

ペット保険には入った方が良いの?

上記に列挙した病気は決して特殊なものではなく、誰もが罹患する可能性のあるものです。
人が病気になった際には、国民健康保険など公的な保険によって保障されているため、ほとんどの場合治療費の負担は30%となり、気軽に病院に行くことができます。
しかし、動物の場合にはその様な公的保険制度がないため、全ての治療に関して100%の負担となります。
2017年のアニコム損害保険株式会社の発表では犬猫の病気やけがに対する平均年間出費は犬で71,135円、猫で43,057円です。
この金額を寿命でかけると、一生で犬は約100万円かかることになります。
ペット保険は保障内容にもよりますが、平均的なもので年間 3万円程度で加入することができます。
いざという時の備えのために入っていると安心なのではないでしょうか?

保険加入のタイミングと種類は?

最近ではペットショップで購入と同時にペット保険の加入をお勧めされることも珍しくありません。
では、一体何歳から入っておく必要があるのでしょうか?
以下に挙げるポイントを目安に考えるといいと思います。

高齢になる程病気になる可能性も高くなるため、「そろそろ保険を・・・と思って調べたらもう入れなかった」という話を聞くこともあります。
若いうちから病気に備えておくと安心です。

ただ、若いうちに入っていても全く病気にならず健康にシニアまで迎えることができたということももちろんあります。
保険料を考えると無駄になったと感じてしまうかもしれませんが、健康で過ごせたことはとても喜ばしいこと。
「保険を使わずに済んだ!」と喜べるような負担額を選ぶのもポイントかもしれません。
現在、ペット保険を取り扱っている会社はたくさんあり、保障内容は大まかに次のように分かれています。

保障内容が少なければその分保険料は安価になりますが、いざという時は不安かもしれません。
大きな病気にもならず、元気にずっと過ごしてくれることを願いながらも、いざという時の備えとして「御守り」代わりにペット保険も検討してみてはいかがでしょうか?

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《今回執筆していただいた獣医師の先生》

丸田 香緒里 先生

日本大学卒。動物病院勤務後、飼い主様にもっと近い存在になりたいと思い「人も動物も幸せな生活が送れるためのサポート」をモットーに2012年Animal Life Partner設立。
ペット栄養管理士、ホリスティックケア・カウンセラー、メンタルケアカウンセラーなどの資格を生かし、病院での診療や往診のほかに、セミナー講師やカウンセリング、企業顧問、製品開発など活動は多岐にわたる。
また、女性獣医師ネットワークの理事を務め、家庭と獣医師業を両立する女性の活躍をめざし活動中。

Animal Life PartnerのHP
http://www.animallifepartner.com

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