必見☆ずっと元気でいるために健康&ケアのヒケツをイケメン獣医師がやさしく解説します


Cafeでよく犬友と情報交換していますが、最近は誤飲や肌のトラブルの話題を耳にすることが多くて…。うちの子大丈夫かしら?日々のケアの参考にしたくって。病院では飼い主さんからのお悩みどんなものが多いですか?
あやママ(30代、トリマー)
趣味:愛犬と一緒に川で魚釣り・サーフィン

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病院に来る、診察の肌感覚ですが、1位は外耳炎。
やっぱり耳の匂いが気になるみたいですし、また愛犬が首をふったり、足で耳を掻いくなどの行動が見られます。定期的に耳を洗ってますか? - うちのマルゴはもらった当時に外耳炎にかかっていて、今でも定期的に洗わないとすごいことになっちゃうんです。
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外耳炎は垂れ耳の子やアレルギーを持つワンちゃんに多いですね。原因にもよりますが、耳自体が蒸れるので定期的に洗浄しないとだめですね。
2位は消化器疾患で主に下痢。ペットホテルに預けた時などの環境変化によるストレスや、家の中で人間の食べ物を拾い食いした時など、結構下痢になってしまうケースが多いです。病院でも毎日のように患者さんが来ます。
3位はアレルギー性皮膚炎と呼ばれるものです。定期的に綺麗にしていないと湿疹が出たり、アレルギーが根本だと、かゆみやフケが出たりします。みなさんはどうですか? - きりまるは毎年冬になると掻きむしって、血が出ちゃうくらいです。
- それは季節要因ですね。ブタクサなど含め冬場に多いアレルギーかもしれません。ランチ君は皮膚のトラブル、ありますか?
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うちは耳ですね。耳は定期的にやらないとすごく嫌がります。
私が器具を持っただけでぴゅーって逃げていっちゃいます。 - よっぽど嫌なんですね~^^; お家だと安心できるし、定期的なケアは自宅でこまめにできるといいですね。 ただ、やり方を間違えると逆に怪我をさせてしまうので、注意が必要です。




先日、きりまるがビーフジャーキーを詰まらせて吐き出せなくなりました。犬友の間でも最近誤飲がよく話題になっていて、逆さにしたら取れるとか…。手術も内視鏡で取れるもの、取れないものがあるとか…。色んな都市伝説をきくのですが、ホントのところはどうなんでしょう? また、誤飲時に自分でできる対処法はありますか?
りえママ(40代、専業主婦)
趣味:ハワイアンレイ作り、愛犬のお洋服コレクション
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詰まっている場所によって処置法は大きく変わります。のどの奥に詰まった場合は取り出せることもあるので、まずはお口を開けて奥を覗いてください。もし奥になかったら食道から胃に達しているので重力を使いましょう。
対処法は2通り。逆さにするか、胃に流すか。ただ、逆さにする行為は喉に詰まる可能性もあるため、基本的には胃に流してください。
大型犬の場合、2本の前足をもちまっすぐ立たせて下へ下へ胃に流してぽんぽん。あとは少しずつお水を飲ませてあげてください。 - 立たせてぽんぽんですね。あとは、塩をやると吐くときいたのですが…
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塩は治療としてあります。ただ、けっこうな量をあげないといけません。
昔は食塩で医療処置をしましたが、食塩を大量に摂るのは犬の体にも負担なので、今はどこの病院も薬をつかって履かせています。そして胃まで達したら、内視鏡で取るか、開腹手術か、とにかくすぐ病院に連れてきてください。大切なのが、病院に行く場合に何を飲み込んだのか、同じような物があれば持参してください。 - そういえば、犬友のワンコが誤飲で緊急入院して内視鏡手術をしたと聞きました。ワンコも痛くてかわいそうだったけど、医療費も高くついて、お財布にも痛かったとか。内視鏡手術だとだいたいいくらくらいかかるのですか?
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ご参考までに。異物誤飲した場合の内視鏡手術医療費例です。
(出所:アイペット損保)




- ひぇ~、約8万円くらいもするのですね! 突然の出費は家計も痛いけど命がかかってるし助かるならしかたないな…。ちなみに今まで詰まらせたもので、びっくりしたものってあります?
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ピアスは驚きましたね。遊んでて飼い主さんが取ろうとしたら飲み込んだようです。あとは、画びょうもありましたね。
大型犬だとボールや軍手も飲み込んでしまいます。軍手は内視鏡で取れますが、ボールは取り出しが難しくサイズによっては開腹手術になるケースもあります。 - うちの子もピアスとか画びょうを飲み込んだら…ゾゾゾ。悲しすぎます(><)
今日からお部屋の掃除を徹底いたします☆



まだランチは2歳ですが、いつかこの子がおじいちゃんになる日も来るのですね。…(遠い目)。昔と今って犬の平均寿命はちがいます?


- 犬のほうが人間より年取るのが早く最初の1年で人間の20歳くらいまで成長し、それから4歳ずつ年を取ると言われています。最近では医療の技術の発展とともに犬の寿命も延びてきています。
30年くらい前の犬の平均寿命は6~7歳だったのですよ。 まだファイラリアの原因が解明されておらず、こんなに簡単に予防ができると知られていませんでした。また食べ物や、ワクチンや動物医療の発展もあり、今は当時から2倍の14歳まで伸びていますね。昔ですと、歯が臭い、耳がかゆいくらいで病院に連れていかなかったと思いますが、今は、病気になる前に病院に連れて行こうという、飼い主さんの意識が高まってきたのが1番の長寿化の要因だと感じます。 - そういえば、むかしのワンちゃんは味噌汁ぶっかけめしとか、よく聞きましたね(笑)
- 私はペット栄養管理士の資格を持っていて、ランチにも毎日手作りしたものをあげています。手作りごはんに変えてからこの子の涙ヤケがだんだん薄くなってきました。食事で何かケアできることはありますか?
- あやママさんのような栄養の知識がある方がこの子にあうものを作ってあげるのが犬にとって1番良いですね。ただ、みなさんそれができないのでドライフードが頼りにされてるのですね。
- 食べていいもの、食べちゃいけないものあります?
- そうですね。最近ではフルーツでいえば、ぶどうはダメって言われてます。食事療法はまだまだ未知なる分野ですが、涙ヤケがなくなったというのは食べ物や栄養バランスのおかげでしょうね。
- ほっ。よかったです~^^ 結局バランスなのですね♪
私は多少知識がなくても手作りがいいと思ってます。手作りにしたら人参の皮や、りんごの皮など家の生ゴミも減りますし、イイコトいっぱい。やっぱり添加物は避けたいですね。ランチは優しく気立てもいいし家族のムードメーカーなのでずっと元気でいてほしいです☆




マルゴは6歳、きりまるははや9歳になりました。3年前に亡くした愛犬(とびまる)は痴呆症でケアが大変でした。老化に対する予防やケア、飼い主ができることがあれば、教えてください。
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痴呆症の原因はまだ解明されていないことばかりです。
高齢になり脳内に腫瘍ができると急に痴呆症の様な症状が発症するとよくいわれています。また、必須脂肪酸が不足していると発症しやすいとう説や、あとは長寿化もあり何かしら脳内の異常が原因であることも。
ケアとしては、高齢になるとなるべく寝かせておこうとなりますが、寝れば寝るほど刺激がなくなり結果ボケやすくなりがちなのでこまめに遊んであげ、疲れない程度に刺激を与えてあげるのがよいでしょう。 - ワンコの痴呆ってどんな症状があるの?
- 人間と同じよ。とびまるの時は、突然壁に向かって吠えだしたのがきっかけで、餌をあげてもずっと食べたがるし、ずっと同じ場所をぐるぐる徘徊したり、夜は寝ないし…ほんと大変だったわ~(T-T)
- 他に、狭いところに入って出られなくなった、などが痴呆のサインです。
- そういえば…とびまるは痴呆になる前からすごい寝てました。それって刺激が足りなかったのかな… 高齢になっても刺激は大切なんですね。
- 患者さんでMRIをとって原因を検査した結果脳腫瘍がみつかり、ステロイドを飲んだら元に戻ったというケースもありました。最近ではサプリメントもありますし、ケアとしてはやっぱり刺激を与えることが大事ですね。



長生きしてくれることはうれしい半面、医療費もかかってきますよね? 生涯にかかる医療費はいくらくらいですか?
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最近では医療の高度化によって治療費が高くなるとともに、医療の進歩によって寿命が延びた分、病気になるケースが増え、治療費が多くかかる傾向があります。
医療費は自由診療で決まっていないので病院によって違ってきますが、生涯で犬は100万円かかるといわれます。
日本獣医師会の調査によると、小型犬の場合、1日の入院費の平均は2,706円、骨折手術の平均は3万9,290円で、長期入院すれば治療費の合計が数十万円に達することもあります。大型犬は体が大きいので、その分薬の量も多くなりますね。
例えば、フィラリアの予防薬やワクチンも体重が5k超えるとの薬の量が違って値段がかかってきます。小型犬と10倍位違ってくる場合もあるんですよ。


- 大型犬ってそんなに高いの?! ランチ君、いっぱいお金かかるね~
- うん^^; なので、ワクチン前はダイエット期間にしています(笑)
- 高齢になるとさらに病気で医療費がかかってきます。毎月のように薬をお出ししている飼い主さんもいますし、重症化してからでは治療も長引きます。ですので、早期発見早期治療。治療は早めがいいですね。みなさん保険はいかがですか?
- マルゴはもらった時に入ってなかったので今考えています。とびまるは年を取ってから保険に入りましたが、最後は腎臓も悪くして…。結局最終的に医療費50~60万円ちかくもかかりました。
- 私も小さい頃に犬を飼っていました。高齢になって病気を発症し、近くの病院につれていきましたが残念ながら治りませんでした。今の医療技術があればきっと治せていたと思います。
今の自分なら救える。愛犬の命を通じて自分の手で動物を救いたいと思い獣医師を志しました。予防医療は大切だと思います。少しでもおかしいなとおもったら、すぐ検査に来て欲しい。
医療費を保険でカバーしてもらえることで気軽に通院に来ていただけ、その分事前に病気を察知することもでき今まで救えなかった命が救える。いざという時のために保険は備えていただくとよいかと思います。



さっそくペット保険に加入します♪でも種類がたくさんありすぎて… ママ友に聞くと医療費は診療時支払い後日保険会社へ申請だったり、すでにかかっている疾患は補償対象外など…気をつけたい項目があるみたいですね。ここだけは抑えておいたほうがよい保険選びのコツありますか?
- ほとんどのぺット保険は、申込みから実際に補償がスタートするまでに待機期間があります。各社ごとにケガ・病気・がんなどで、それぞれ設定されている場合もあります。特に、切り替えを検討されている方は補償に穴が開かないよう、注意が必要です。
- 同じ保険会社でも、郵送申込みとネット申込みだと、ネット申込みの方が補償のスタート日が早くなることが多くなっています。また、オンライン割引がある会社もあり、クレジットカードの支払いでお得にポイントも貯められるのでオンライン申込みは特におすすめです。
※一部の保険会社を除き、郵送でもクレジットカード決済は可能です。 - 例えば、お散歩中に自転車と接触して相手にケガをさせてしまったとか、他人に噛み付いてけがをさせてしまったとか。じゃれたつもりでケガをさせてしまうこともありますし、びっくりして噛み付いてしまうこともありえます。大型犬に限らず、備えておくと安心なオプションです。
※火災保険や、自動車保険に同様の特約がついていることもあるので確認をおすすめします。


私も先日20歳の猫を見送りました。例え天寿をまっとうしたと思える老衰でも、最後に点滴等、毎日のように動物病院に通い、診療費の負担も重なりました。そんな個人的な経験からも、ペット保険の必要性は身にしみて感じます。ぜひ、大切な家族のために安心の備えをおすすめします。

アレルギーなどの原因は春であれば花粉が主ですが、アレルギーを持病としているワンちゃんは食事やハウスダストなどと複合した原因を持っている事が大半を占めています。ですので、春になると花粉が多くなり、余計にアレルギー症状(皮膚の痒み、フケ、赤み、脱毛などと呼吸器症状のくしゃみや鼻水など)が出てしまいます。
予防は愛犬が何のアレルギーなのかを特定し、食事などに気をつける事が大切です。

犬の場合は、汗腺の発達が肉球にしか見られず、ほとんど汗をかく事ができません。ということは、熱を外に出しにくいということになります。さらに、地面に近い場所で生活をしていますので、太陽などの照り返しの熱でさらに周囲は高音になっています。
予防としては、水分をしっかり取り、高温多湿の環境は避けるように気をつけましょう。

肥満になる事で、糖尿病や膵臓の病気、関節疾患、心臓への負担、皮膚炎など様々な病気になるリスクが増えます。
愛犬の肥満は飼い主さんの管理不足が大半です。原因としては、食事による摂取カロリーの増加、もしくは運動による消費カロリーの低下です。
管理ができているのに肥満になる場合は、病気の可能性もあるため動物病院へ行きましょう。

犬の場合、寒い時期は水分摂取量が減るため尿の産生量が減るため、尿石症や膀胱炎のリスクが高まります。
症状は尿の回数が増えたり、臭いがきつくなる、血尿、もしくはトイレに行くが尿が出ないなどです。状態によっては命の危険性もあるため、注意が必要です。
予防は定期的な尿検査としっかりと水分摂取量を維持する事が大切です。

病気にさせない予防とは、確立されているフィラリア予防やワクチン、ノミダニ予防を必ず行う。その子に合った食事の選択。定期検診などを行える、コミュニケーションが取れた動物病院の選択などがとても大事だと思います。
また、飼い主さんが正しい知識を得る事で愛犬のQOL(※)は向上することは間違いないでしょう。
さらに、愛犬の犬種特異性の病気を把握する事で病気を未然に防ぐ事もできます。
動物は話せないからこそ、必ず病気のサインを伝えてきます。そのサインを見逃さずに早期に治療をする事で、重症化せずに健康でストレスの無い生活が送る事ができるのです。
※QOL(Quality of Life/クオリティ・オブ・ライフ)は、『生活の質』と訳され、満足して生活しているかを評価する概念のことです。

佐藤 貴紀(さとう たかのり)
白金高輪動物病院
中央アニマルクリニック・総院長
1978年生まれ
麻布大学卒業後、2002年より
獣医として都内の動物病院に勤務。
循環器学会会員 獣医循環器学会認定医
2008年7月 白金高輪動物病院を開設
2010年4月 中央アニマルクリニックを開院

りえママ
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Q.休日は?
大好きなハワイアンフラダンス
愛犬と都内Cafe巡り&お散歩。 -
Q.マイブームは?
ハワイアン・リボンレイ作り。
愛犬のお洋服コレクションも
ハワイアンテイストを楽しんでいます

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きりまるくん(左)
チワックス9歳
大好物:牛肉と犬用ケーキ
特 技:(物を)口にくわえてポーズ -
マルゴちゃん(右)
ヨークシャーテリア 6歳
大好物:ブロッコリー・果物
特 技:ごはん前のクネクネダンス

あやママ
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Q.休日は?
休日は愛犬と一緒にアウトドア
ライフを楽しんでいます。
海や川で釣りをしたり、
サーフィンしたり。 -
Q.マイブームは?
ご飯は毎日手作りご飯にこだわっています。
健康がなくては美は成立しないという信念の
もとトリミングサロンを経営しています。
dog spa TAHITI
http://ameblo.jp/dogspa-tahiti/

ランチくん
スタンダードプードル 2歳
大好物:肉類、魚、乳製品、果物
特 技:なんでもたくさん食べること


愛犬家に人気のレストラン「白金imakara」
東京都 港区白金台5-4-7 BARBIZON25 2F
TEL/FAX:03-3444-6333
【平 日】
ランチ:11:30~16:30(L.O 16:00)
ディナー:18:00~23:30(L.O 22:30)
【土日・祝】
ランチ:11:30~17:00(L.O 16:30)
ディナー:17:00~23:30(L.O 22:30)