海外留学保険とは?必要性や選び方、補償内容を解説
海外留学保険は、留学中に発生する医療費や賠償責任、航空機トラブルが発生した際の費用などを補償する保険です。
アメリカ、オーストラリア、イギリス、ドイツ、フィリピンなど、留学先ごとに医療制度は異なるため、病気やケガの際には高額な医療費が発生することもあります。医療費のほかにも、ものを壊してしまったときの損害賠償や手荷物の盗難、携行品の損害などが発生するかもしれません。
海外留学保険に加入していれば、留学中に起こり得る、こうしたさまざまなリスクに対する補償に備えられます。この記事では、海外留学保険の補償内容や留学するときに加入をおすすめする理由、選ぶときのポイント、注意点を詳しく解説します。
海外留学保険とは?
海外留学保険とは、海外留学に向けて出発してから帰国するまでの期間、移動中・滞在中に起こり得る病気やケガ、盗難、損害賠償などの各種リスクに備える保険です。
アメリカやドイツ、オーストラリア、フィリピン、韓国、ハワイ、グアムなど、渡航先ごとに気候や医療制度、社会情勢は異なり、さまざまなリスクが想定されます。そんなとき、海外留学保険に加入していると、費用面での不安を解消できます。
【海外留学保険のおもな補償内容】
- 治療費:病気やケガによる医療機関の受診、入院・手術などをした際の治療費
- 救護者費用:留学先で行方不明や重篤な状態に陥った場合、家族が駆けつける際の旅費などの救援者費用
- 航空機遅延費用:航空機の遅延・欠航や寄託手荷物の紛失が発生した際の宿泊施設の客室料や身の回り品購入費などの費用
- 賠償責任費用:個人賠償責任が発生した際の賠償費用
- 携行品損害費用:事故や盗難で携行品・生活用動産に被害が発生した際の補填費用
- 留学中断費用:留学を中止または中断(旅行変更・キャンセル)した際に発生する費用
保険会社・プランごとにさまざまな補償があり、1ヵ月程度の短期留学から1年以上の長期留学など、保険期間も異なります。
また、海外留学保険の中には、海外勤務やワーキングホリデー(ワーホリ)で海外に長期間滞在する場合に利用できる保険もあります。保険会社によっては、ワーキングホリデー(ワーホリ)向けの専用プランを用意しているところもあるため、目的にあわせて選びましょう。
海外留学保険は海外旅行保険の一種であり、補償内容の一部は共通しています。しかし、留学に適した補償内容が加わっており、幅広く補償する点が特徴です。
留学は、数日から数週間程度の海外旅行と比べて、海外に滞在する期間が長期化します。そのため海外留学保険では、医療費だけでなく損害賠償責任や持ち物の紛失、留学の中断・中止などにも幅広く対応できるようにしています。
補償内容や補償対象となる範囲、選べる保険期間、オプション対応で追加できる補償内容の有無は、保険会社ごとにさまざまです。海外留学保険に加入するときは、複数のプランから内容を吟味して選びましょう。
海外旅行保険と共通する補償内容
海外留学保険の補償内容には、海外旅行保険の補償内容と共通するものも多く存在します。
【海外留学保険と海外旅行保険で共通する補償内容】
- 治療・救援費用
- 疾病死亡
- 事故による後遺障害
- 事故による死亡
- 個人賠償責任
- 携行品損害
- 航空機寄託手荷物遅延
- 航空機遅延
- テロ等対応費用
- 弁護士費用
- 緊急歯科治療費用※
※特約によって補償を付けられるケースがある。
海外留学保険と海外旅行保険の両方に加入したり、複数の保険に入っていたりする場合、死亡・後遺障害保険金関連の補償であれば、それぞれの保険金額を合計し、保険金を受け取ることができます。たとえば、死亡・後遺障害による保険金を2,000万円とする保険に2つ加入していたなら、各保険から2,000万円、合計4,000万円の保険金が受け取り可能です。
ただし、実費分を受け取る補償については、各保険の限度額の範囲内で按分した給付金を受け取ることになります。たとえば、実費費用100万円を上限とする保険A・保険Bに加入していたと仮定します。受け取り事由に該当する事案が発生して100万円かかった場合、両方の保険から100万円、合計200万円を受け取ることができるわけではありません。この場合、両方の保険から50万円ずつ、合計100万円を受け取ることになります。
また、海外留学保険と海外旅行保険で共通する補償内容でも、旅行より長期間滞在することを想定し、補償範囲を拡大している保険もあります。
具体的には、長期滞在する現地アパートへの賠償責任について支払い事由を拡大したり、持ち物への補償は携帯品だけでなく生活用動産も補償していたりします。
さらに、滞在期間が長いと歯のトラブルが発生し、飲食に支障をきたすケースもあるでしょう。装着中の義歯や歯科矯正装置の異常が発生した場合に備え、歯科治療費用をプラスしている海外留学保険もあります。
なお、海外旅行保険のおもな補償内容は、以下の記事をご参照ください。
海外留学保険の特徴的な補償内容
海外留学保険には、観光を目的とした海外旅行保険にはない補償内容もあります。
海外留学保険の特徴的な補償内容
| 海外留学保険の補償内容 | 内容 |
|---|---|
| 生活用動産 | 携帯品や滞在先で保管していたものが盗難、事故で破損した場合などの補償 |
| 緊急一時帰国費用 | 留学中、家族の不幸や危篤などで一時的に帰国する場合の費用補償 |
| 留学継続費用 | 被保険者を扶養する方が死亡または重度の障害を負った場合、留学を継続する費用を補償 |
そのほかに、海外旅行保険よりも補償内容が多岐にわたり、特約で追加できる選択肢が多い点も海外旅行保険とは異なる点です。
留学中は旅行中よりも携帯・保管する所持品が増え、滞在期間も長くなることが多いため、さまざまなリスクが想定されます。海外留学保険に加入することで、万が一の際にかかる費用に備えられるメリットがあります。
海外留学保険の保険期間
海外留学保険の保険期間は、留学するために自宅を出発する日から留学を終えて帰宅する日までです。留学中の特定期間だけ海外留学保険に加入することはできません。
もしも、予定していた留学期間より帰国が早まったり、延びたりする場合は、保険会社に連絡して保険終了日の変更手続きをおこないましょう。なお、期間を短縮すると、契約内容に応じて保険料は払い戻されますが、返戻保険料が0円の場合もあります。
また、留学の予定が延期され、保険開始日となる出発日が変更になった場合も保険会社に連絡して、変更手続きをおこないましょう。
ただし、出発後に保険期間を延長する場合、保険会社の審査結果または保険会社が定める延長可能期間によっては、希望どおりの期間まで延長できない可能性もあります。留学中・ワーキングホリデー中に滞在期間が延びる可能性がある場合は、あらかじめ想定される最長期間で申込み、帰国が早まると判明した際に短縮する方が安心です。
留学時には海外留学保険への加入がおすすめの理由は?
海外留学保険に加入する場合、保険料の負担がデメリットに感じる方もいるでしょう。しかし、高額な費用負担が発生した際の備えと考えれば、海外留学保険に加入するメリットはあります。
留学中の予期せぬ事態に備えて、海外留学保険への加入をおすすめする4つの理由を以下で解説します。
①海外留学中にはさまざまなリスクがある
留学先の国では気候や環境、衛生管理、社会情勢などが日本と異なるため、以下のようなリスクが想定されます。
【海外留学中に想定されるおもなリスク】
- 気候の違いから自然災害に巻き込まれる
- 食文化や衛生管理の違いから体調不良になる
- 生活環境の変化からメンタル不調に陥る
- 治安の悪い国で犯罪に巻き込まれるリスクが高まる
上記は一例ですが、留学中はこのようなリスクへの注意が必要です。危機管理の意識を持って行動すればリスクを回避、または被害をおさえることができるケースもありますが、いつでも防げるとは限りません。
重大な事態に陥り、高額な費用負担や損害が発生してから後悔しないための手段と考えれば、海外留学保険に加入するメリットはあるでしょう。
②医療費負担の高額な国や地域がある
海外は日本と医療制度が異なるため、医療機関を受診した際に窓口で支払う金額が高額になるケースも存在します。そのようなときに、海外留学保険による治療・救援費用の補償があれば、費用面の不安なく治療を受けられる点は大きなメリットです。
たとえば、胃腸炎で外来受診した場合、日本の公立病院であれば、治療費は数千円ですが、海外だと公立病院でも数万円かかることもあります。ほかにも、虫垂炎で入院した場合、日本では治療費は31万円程度からとなりますが、アメリカでは公立病院でも200万円以上かかります。
また、海外留学に際して海外特例要件を満たしていれば、健康保険被扶養者制度の扶養に入ることができます。健康保険被扶養者制度とは、要件を満たすと家族が加入する健康保険を利用できる制度です。通常、健康保険被扶養者制度の扶養に入るには、以下の要件を満たす必要があります。
【健康保険被扶養者制度の扶養に入るための要件】
- 健康保険に加入している被保険者によって生計が維持されている
- 被保険者と三親等以内の親族に該当する(親子、兄弟姉妹、祖父母と孫など)
- 日本国内に居住している(住民票がある)
ただし、海外留学する学生で、日本国内に生活の基盤があると認められる場合は、日本国内に居住していなくても、海外特例要件に該当します。その場合、所定の届出書と添付書類(ビザ、学生証、在学証明書、入学証明書などの写し)を提出すれば、健康保険被扶養者制度の扶養に入ることが可能です。
ほかにも、加入する日本の健康保険に海外療養費制度があれば、海外で病気やケガをした際に給付を受けることができます。ただし、海外療養費制度を利用できるのは短期間の渡航時に限定され、1年以上海外に滞在する場合は、制度の対象外です。
ただし、留学期間が短期間の場合でも、給付額は日本の医療費制度にもとづいて算定されます。そのため、留学先が医療費の高い国だった場合、給付額だけではまかなえない可能性もあります。
さらに、インプラントや美容整形など、日本で保険適用されていない医療行為や薬品を使った場合も、給付対象外になる点に注意が必要です。
健康保険被扶養者制度の扶養に入ったり、海外療養費制度を利用したりと、海外留学保険に加入しなくても留学中の医療費を軽減する方法はあります。しかし、いずれの場合も、いったん現地で支払ってから手続きを経て給付となるため、一時的に高額な支払いが発生しかねません。
そこで対策として、海外留学保険や海外旅行保険では、キャッシュレス・メディカルサービスを用意している商品もあります。
キャッシュレス・メディカルサービスとは、保険会社が提携する医療機関へ治療費を直接支払い、保険加入者は自己負担なく治療を受けられるサービスです。医療費は治療・救援費用の給付金から支払われます。
そのため、キャッシュレス・メディカルサービスに対応している海外留学保険に加入していれば、留学中に病気やケガで医療機関を受診した際、高額な医療費への不安をなくせるでしょう。
③留学に際して海外留学保険への加入を義務付けている国や学校もある
留学先の国によっては、ビザ取得や留学先の学校で入学許可を取る際に、海外留学保険への加入を義務付けているところもあります。必要な補償を受けられる保険に加入していないと、ビザを取得できなかったり、入学許可が下りなかったりするため、海外留学ができません。
また、大学側も海外留学の際には保険加入を呼びかけ、義務付けているケースがあります。留学する際は、保険加入の義務や指定される補償内容を確認し、ご自身に合った海外留学保険に加入しましょう。
④クレジットカード付帯の保険ではカバーしきれないこともある
クレジットカードには、海外旅行傷害保険が付帯しているものもあります。海外旅行傷害保険では、海外での病気やケガ、携行品の被害、賠償責任が発生した際の補償に対応しています。
補償内容が十分であれば、海外留学保険の代替として利用可能です。しかし、保険期間は長くても3ヵ月程度、生活用動産や緊急一時帰国費用などの補償には対応していないなど、保険期間や補償内容が不十分なケースもあるため、慎重に判断しなければなりません。そのことを考慮したうえで、海外留学保険への加入も検討しましょう。
海外留学中の高額な保険金の支払いはいくらくらい?
留学中、医療費やなんらかの被害による損失があっても、数千円~数万円程度の支払いであれば、海外留学保険に加入しなくても問題ないと考える方もいるのではないでしょうか。実際、保険料は行き先や補償内容、保険期間などで変動しますが、なにかあったときの給付額より支払う保険料の方が大きいケースもあります。
しかし、海外留学保険や海外旅行保険では、数十万円~数千万円にも上る支払い事例が存在します。
海外留学保険や海外旅行保険での高額な保険金の支払いの目安
| 事例 | 保険金支払い金額の目安 |
|---|---|
| 急病による入院から日本へ搬送されたケース | 600万円~5,100万円 |
| 事故による負傷で入院、治療を受けたケース | 230万円~2,400万円 |
| 留学中のメンタル不調から治療を受けたケース | 100万円~530万円 |
| 不注意から滞在先で個人賠償責任が発生したケース | 50万円~1,200万円 |
| 犯罪に巻き込まれて携帯品や生活用動産の損害が発生したケース | 30万円~50万円 |
上記の金額は個別の状況や保険会社によって異なります。
たとえ海外留学が1ヵ月程度の期間でも、保険に入っていない状態でこうしたケースに遭遇する可能性はあります。思いも寄らない費用負担が発生した場合に備えて、海外留学保険の要否や保険金の設定はよく考えて選択することが大切です。
海外留学保険の保険料(1年)の相場とは?
海外留学保険は、保険会社ごとに用意している補償内容や補償金額などが異なります。同じ保険会社でも複数のプランを用意しているケースがあり、セットするオプションの選択次第で、補償内容や保険料は変化します。
補償内容が同程度でも、保険期間を1年間とする保険料は同額になりません。なお、海外留学保険の保険料相場は一概に表せませんが、下表の保険料比較を参考にしてください。
海外留学保険の保険料(1年)の相場比較
| 保険期間1年間の保険料※ | おもな補償の保険金額 | そのほかの補償 | |
|---|---|---|---|
| 保険A | 44万2,070円 |
|
|
| 保険B | 19万9,870円 |
|
|
| 保険C | 26万440円 |
|
|
| 保険D | 59万6,950円 |
|
|
| 保険E | 24万570円 |
|
|
(2025年3月時点)
※渡航目的:留学、保険期間:1年、年齢:20歳、行き先:アメリカ(北米)を想定
傷害死亡や傷害後遺障害、個人賠償責任などの補償が同程度であっても、プラン内に含まれている補償内容はさまざまです。保険金額ごとに数多くのプランを用意している保険もあれば、個別に保険金額をカスタマイズできる保険もあります。
また、サポート体制が整っているかも、海外留学保険を選ぶうえで重要です。保険料の金額だけではご自身に合う海外留学保険を判断することは難しいため、補償内容とサポート体制を確認して選びましょう。
海外留学保険を選ぶときのポイントは?
海外留学保険は「保険料が安いからお得」「補償金額が高いほど良い」などと、安易な判断ができない保険商品です。加入する海外留学保険を比較・検討し、選ぶときは以下でご紹介するポイントに注目しましょう。給付金が必要になったり、変更手続きが生じたりするシーンを考え、ご自身に合う保険を見つけることが大切です。
補償内容や金額、特約
海外留学保険への加入を検討する際は、必要な補償内容が揃っているか、補償金額は十分か、特約やオプションでどのような補償を付けられるかなどを確認しましょう。
治療・救援費用の補償があっても、補償金額が不足すると、大きな病気やケガをした際の自己負担が重くなります。補償の上限額をいくらに設定するか、無制限のプランも選べるかなど確認しましょう。
補償内容も、保険料をおさえて必要な内容だけに絞っているものから、幅広い補償内容を用意しているものまでさまざまです。航空機遅延や航空機寄託手荷物への補償、歯科治療費用も含むプラン設定があるなど、同じ保険会社でもプランごとに補償内容は異なります。
また、留学先が海外留学保険の補償内容を指定しているケースもあります。必要な補償が含まれているプランはどれか、必要な補償を付帯するには特約への加入が必要かなどを確認して選びましょう。
保険期間や更新・解約の方法
留学期間に対して、海外留学保険の保険期間が十分かという点も重要です。なお、保険期間によって補償内容が異なる海外留学保険もあります。
また、留学期間が延長になった場合の変更や更新、留学期間が短縮されて保険解約が必要になった場合の手続きを確認し、ご自身にとって使いやすい保険を選びましょう。手続き方法にも違いがあり、電話やオンラインで完結するなど保険会社ごとに異なります。
なかには、資料提出が必要なケースもあるため、あらかじめ確認しておけば、期間変更の際も手続きがスムーズです。なお、延長できる最長期間も保険会社ごとに異なります。延長の可能性がある場合は、最長保険期間も確認して保険を選びましょう。
保険会社が提携する病院
留学先で病気やケガが生じた場合のことを考え、保険会社が提携する病院についても確認しましょう。
【提携病院についての確認事項】
- 提携病院の数
- 提携病院の所在地
- 医療費の支払い方法(キャッシュレス・メディカルサービスがあるか)
提携病院が多くても滞在地から遠いと不便なため、提携していない病院を利用することになるかもしれません。そのため、滞在地から受診しやすい場所に提携病院があるかの確認も重要なポイントです。
また、医療費の支払い方法として、キャッシュレス・メディカルサービスへの対応があるかも確認しましょう。海外では日本の健康保険制度が使用できないため、医療機関を受診した際に高額な医療費が発生する恐れがあります。そのようなとき、キャッシュレス・メディカルサービスに対応している保険に加入していると、保険会社が医療機関へ直接費用を支払うため、その場で医療費の自己負担がなく安心です。
なお、キャッシュレス・メディカルサービスに対応していない病院でも、病気やケガの治療は受けることができます。しかし、一度ご自身で費用を支払ってから後日保険会社に請求するため、医療費が高額だった場合の負担は大きいでしょう。
キャッシュレス・メディカルサービスのある保険に加入していても、対応している病院が近くにないと不便なため、滞在地と提携病院の位置の確認は大切です。
サポートの内容
海外留学保険では、なにかあったときの給付だけでなく、トラブル時の相談や医療機関の案内・予約、緊急時の対応など、さまざまなサポートを用意しています。
保険会社ごとにサポート内容の詳細は異なるため、内容を確認し、希望するサービスが揃っている保険を選びましょう。留学先で保険が必要なときは、なんらかのトラブルが生じているため、日本語で相談できるサポートがあると安心です。
【おもなサポート内容】
- 日本語対応のサポートデスクや相談窓口
- 医療機関の案内・予約、医療通訳
- パスポートや携帯品を紛失した際の手続き案内
- 留学中に入院した際の家族への連絡や家族が駆けつける場合のサポート
- 留学先から日本への緊急搬送が必要な際のサポート
- 破損したスーツケースの修理
- 保険加入証明書発行の多言語対応
費用面は給付金で支払われるため問題ないとしても、病状の説明や家族への連絡、緊急搬送が必要になった際などのサポートがあれば、精神的な負担や手間を軽減できます。
また、外国語の保険加入証明書の発行に対応していると、加入義務のある留学先や大学に入学する際も便利です。
海外留学保険に加入するときの注意点
海外留学保険に加入する際、内容に見落としがあると、必要なときに必要な補償を受けられない恐れがあります。海外留学保険に加入する際は、以下の点に注意しましょう。
余裕を持って加入手続きを済ませる
海外留学保険に加入するときは、保険の比較・検討ができるよう余裕を持って資料を集めて申込み、加入手続きを済ませましょう。多くの海外留学保険は、出発の90日前から申込み可能です。日程が決まったら、早めに申込みを済ませましょう。
なお、出発当日でもインターネットなどから申込み可能な海外留学保険もありますが、直前の申込みでは保険に関する重要事項を見落とすかもしれません。補償内容や金額が不足していたり、注意事項を見落としていたり、よりご自身に適した保険プランがみつからなかったりすると、必要なときに十分な補償を受けることができなくなります。
また、日本の保険会社が提供する海外留学保険は、出発から帰宅までの保険期間で加入します。留学期間の一部や途中からの加入はできません。なかには、海外に渡ってからでは加入できない保険会社もあるため、海外留学保険に加入するなら事前に手続きを済ませ、余裕を持って出発できるようにしましょう。
子どものみでも加入できるが18歳以上の成人が契約者になる
旅行や留学の期間によっては、18歳未満の子どものみを補償対象にできる保険も存在します。18歳未満の子どものみで海外留学保険や留学に対応した海外旅行保険への加入は可能ですが、日本の保険の多くは契約者になれる年齢を18歳以上としています。そのため、保険の契約者は出発時点で18歳以上であることが必要です。
18歳未満の子どもが単身で海外留学する際の海外留学保険は、保護者や親権者などが保険の契約者になるケースが一般的です。
他国に出かけた場合や危険のともなうレジャー時の補償を確認する
留学中、留学先の国から他国に出かけたり、危険のともなうレジャーを休日に楽しんだりする予定がある場合、補償対象になるか確認しておきましょう。
なお、他国への旅行を補償していても、戦争や内乱に巻き込まれた際のケガは補償対象外とする保険もあります。行き先の国・地域の情勢も確認すべき事項です。
また、クライミングやスカイダイビング、モータースポーツなどのレジャー時に発生したケガは、補償されないケースもあります。危険が予想されるレジャーを予定しているなら、必要に応じて別途保険に加入することを検討しましょう。
さらに、韓国・アメリカ・ヨーロッパなど、行き先の国によって保険料・プランが異なる海外留学保険もあるため、加入時には確認が必要です。
海外留学や海外旅行の際も保険加入で安心を
海外では、気候や衛生管理、社会情勢、医療制度などが日本と異なり、さまざまなリスクがあります。海外留学に行くときは、現地で発生するトラブルに対応できるよう、海外留学保険に加入すると安心です。
数ヵ月以上におよぶ海外留学では、現地の医療機関を受診したり、賠償責任が発生したりする可能性も高まるでしょう。出発前に日本の保険会社が提供する海外留学保険に加入すれば、金銭的な補償や日本語でのサポートが受けることができます。
海外留学保険の検討に役立つ比較サイトも活用しましょう。
まとめ
海外留学保険は、留学中に発生する医療費や賠償責任などを補償する保険です。海外旅行保険の一種であるため、共通する補償内容も多くあります。
しかし、旅行よりも長期間滞在することを想定して、補償金額や範囲を拡大していたり、留学中の一時帰国費用・留学継続が困難になった場合の補償にも対応していたりと、留学に適した内容となっています。
補償内容やセットできる特約、医療機関を受診した際の支払い方法などは保険ごとに異なるため、どの海外留学保険でも同じサービスが受けられるとは限りません。海外留学保険に加入する際は、内容を比較・検討し、ご自身に合うものを選ぶことが大切です。
なお、海外留学保険は任意加入の保険ですが、海外留学保険への加入を義務付ける国・大学も存在します。医療費の負担が高額な国などへ留学する場合は、遭遇するリスクと負担を軽減するため、海外留学保険への加入を検討しましょう。
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監修者情報
ファイナンシャルプランナー新井智美
ファイナンシャルプランナー。2006年11月 卓越した専門性が求められる世界共通水準のFP資格であるCFP認定※を受けると同時に、国家資格であるファイナンシャル・プランニング技能士1級を取得。2017年10月 独立。主に個人を相手にお金に関する相談および提案設計業務を行う。個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン住宅購入のアドバイス)の他、資産運用など上記内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行う傍ら、執筆・監修業も手掛ける。これまでの執筆・監修実績は3,000本以上。
- 資格情報
- CFP®(日本FP協会認定)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
※CFP®、CERTIFIED FINANCIAL PLANNER®、およびサーティファイド ファイナンシャルプランナー®は、米国外においてはFinancial Planning Standards Board Ltd.(FPSB)の登録商標で、FPSBとのライセンス契約の下に、日本国内においてはNPO法人日本FP協会が商標の使用を認めています。
- ※このページの内容は、一般的な情報を掲載したものであり、個別の保険商品の補償/保障内容とは関係がありません。ご契約中の保険商品の補償/保障内容につきましては、ご契約中の保険会社にお問い合わせください。
- ※税制上・社会保険制度の取扱いは、このページの掲載開始日時点の税制・社会保険制度にもとづくもので、全ての情報を網羅するものではありません。将来的に税制の変更により計算方法・税率などが、また、社会保険制度が変わる場合もありますのでご注意ください。なお、個別の税務取扱いについては所轄の税務署または税理士などに、社会保険制度の個別の取扱いについては年金事務所または社会保険労務士などにご確認のうえ、ご自身の責任においてご判断ください。
(掲載開始日:2025年7月9日)
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