ペット保険の窓口精算とは?簡単で便利な支払い方法のメリット・デメリットを紹介

ペット保険の窓口精算とは?簡単で便利な支払い方法のメリット・デメリットを紹介
最新更新日:2023年7月11日

ペット保険を利用する際には、動物病院で診療を受けて窓口でいったん全額を支払った後、後日、各自で保険会社に保険金を請求する「直接請求(後日精算)」という方法が一般的です。しかし、ペット保険の中には、人間の健康保険と同じように、窓口で保険適用後の診療費のみを支払えばよい「窓口精算」ができるものもあります。

この記事では、窓口精算のメリット・デメリットを解説するとともに、窓口精算と直接請求(後日精算)のどちらを選べばよいのか、窓口精算を行う際の流れ、窓口精算をする際に必要なものまで、わかりやすく解説します。ペット保険を選ぶ際にぜひ参考にしてください。

ペット保険の窓口精算とは

ペット保険のおもな請求方法は、「直接請求(後日精算)」と「窓口精算」の2種類に分けられます。直接請求(後日精算)とは、動物病院での診療後に、窓口でいったん診療費を全額支払い、後日、保険金請求をおこなう方法です。

一方、窓口精算とはペット保険に加入すると発行される「ペット保険証」を窓口精算に対応している動物病院に提示すると、保険による補償分を差し引いた自己負担分の診療費のみが請求される方法です。

ペットの場合、人間のように公的医療保険がないため、治療費の負担額は高額になる傾向があり、直接請求の場合には、診療費全額を病院の窓口で支払う必要があります。しかし、窓口精算の場合には、保険による補償分を差し引いた自己負担分の診療費のみを病院の窓口で支払うため、その場での負担が少なくなります。つまり、人間の医療費の支払いと近い形で利用できるのがペット保険の窓口精算です。また、後日、保険金の請求をおこなう必要がなく、手間がかからない点も窓口精算の特徴です。

保険会社や契約商品にもよりますが、一般的にはペット保険でカバーされるのは診療費の5割か7割程度です。たとえば、窓口精算できるペット保険に加入している場合、診療費が1万円のときは、補償割合が5割であれば窓口で支払う自己負担額は5,000円、補償割合が7割であれば自己負担額は3,000円となります。

直接請求(後日精算)と窓口精算の違い

直接請求(後日精算)と窓口精算の違いをまとめると、以下のようになります。

直接請求(後日精算)と窓口精算の違い

項目 直接請求(後日精算) 窓口精算
動物病院で支払う額 全額 保険による補償分を差し引いた自己負担分の診療費
保険金の請求 後日 不要

直接請求(後日精算)は、動物病院では全額を払って後日保険金を受け取る流れとなりますが、口座への振込みによって保険金を受け取ることがほとんどです。

保険金請求の手間がかからない窓口精算とは異なり、直接請求(後日精算)は審査や振込みに時間がかかることがあります。場合によっては1ヵ月ほどかかることもあります。

ペット保険の窓口精算を利用するには

すべてのペット保険が窓口精算での支払いに対応しているわけではありません。窓口精算を利用したい場合には、窓口精算に対応しているペット保険への加入が必要です。

どのペット保険が窓口精算に対応しているかを調べたい場合には、各保険会社のウェブサイトや比較サイトで確認することができます。比較サイトは、複数の保険商品の補償内容や対応サービスなどを一覧で比べることができるため、確認しやすいでしょう。

なお、窓口精算が利用できるペット保険に加入していても、すべての動物病院で窓口精算ができるわけではありません。ペット保険ごとに窓口精算が利用できる動物病院が決まっているので、パンフレットや約款、各保険会社のウェブサイトなどを確認してから動物病院を利用しましょう。

また、窓口精算が利用できる動物病院で実際に治療を受ける際には、保険加入を証明するペットの保険証などを提示する必要があります。保険証は必ず持参するようにしましょう。

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窓口精算のメリット・デメリット

ペット保険の窓口精算にはメリットもあればデメリットもあります。以下では、メリットとデメリットをそれぞれまとめました。

窓口精算のメリット・デメリットとは?

メリット デメリット
  • 動物病院での支払いは自己負担額のみ
  • 保険金請求の手続きは不要
  • 対応する保険会社、動物病院が限られている

窓口精算のメリット

窓口精算のメリットは、動物病院での支払いが自己負担分のみになることです。ペットの診療費は高額になることもありますが、窓口精算であれば、窓口で診療費を全額支払う必要がないため、支払いの負担が軽減されます。

また、保険金請求の手続きをしなくて良いので、手間がかからないという点もメリットです。一時的であれお金を立て替えたり、口座に保険金が振り込まれたか確認したりする必要もありません。

窓口精算のデメリット

一方、窓口精算のデメリットは、対応している保険会社、動物病院が限られていることがあげられます。どこの病院が窓口精算に対応しているのかについては、各保険会社に確認する必要があります。

また、窓口精算を利用する場合の注意点としては、対応している動物病院でも窓口精算ができない場合もあることです。具体的には、契約者専用サイトで保険料の払込みが確認できない場合や、窓口精算が利用できない期間が設けられている場合に、窓口精算ができない可能性があります。毎月きちんと保険料を支払っていることがウェブサイトで確認できるか、利用できない期間が設けられていないかチェックしておきましょう。

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窓口精算と直接請求(後日精算)のどちらを選ぶべき?

窓口精算と直接請求(後日精算)のどちら選ぶべきかを考える場合には、以下を参考にするとよいでしょう。

窓口精算がおすすめの方

  • 一時的にでも費用の立て替えを避けたい方
  • 手間をなるべく省きたい方

反対に、次のいずれかに該当している方は直接請求(後日精算)がおすすめです。

直接請求(後日精算)がおすすめの方

  • 動物病院は好きに選びたいという方(近所の動物病院に行きたい 等)
  • 費用を立て替えることに抵抗のない方
  • 請求業務などを手間に感じない方

精算方法は、ペット保険を選ぶ際の考え方のひとつですが、もっとも重要なのは補償内容です。満足できる補償が得られることを確認したうえで、精算方法がご自身に合っているかもチェックしてみましょう。

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ペット保険の窓口精算の流れ

ペット保険の窓口精算の流れ

ペット保険の窓口精算を利用する際は、以下の流れになります(ただし、保険商品や動物病院によって手順が異なることもあります)。

窓口精算の流れ

  • 1ペットが病気・ケガをする

  • 2ペットを窓口精算対応可能な動物病院に連れていく

  • 3保険証などを提示する

  • 4自己負担分の診療費のみを支払う

動物病院で窓口精算する際に必要なもの

窓口精算をする際には、原則としてペット保険証の提示が必要です。必ず持参しましょう。

ただし、動物病院や保険商品によっては、保険契約者の専用サイトの画面を提示することで、ペット保険証提示の代わりにすることができます。もしもペット保険証を持参していないときは、画面表示で代替できるか尋ねてみましょう。

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まとめ

動物病院に行く機会が多い場合、行くたびに保険請求の手続きをするのは負担になるかもしれません。そのような方にとって、窓口精算できるペット保険は便利なサービスです。

興味のある方は、窓口精算ができるペット保険や窓口精算に対応している動物病院が実際にどこにあるのかをまず調べてみましょう。診療を受けたことがある動物病院や、お近くの動物病院が該当している場合には窓口精算できるペット保険か検討してみてはいかがでしょうか。通院や入院、手術をすることになった場合に備えて、利用しやすいペット保険に加入しておきましょう。

各保険会社のウェブサイトや比較サイトを利用すれば、補償内容や保険料、対応しているサービスなどを確認することができます。とくに比較サイトを活用すると、複数のペット保険の情報を一覧で比べることができるので、大切なペットに必要な補償を選びやすいでしょう。

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監修者情報

ファイナンシャルプランナー竹下たけした昌成あきなり

竹下昌成 写真

竹下FP事務所代表、㈱メディエス代表取締役、TAC専任講師。兵庫県西宮市在住。立教大学卒後、池田泉州銀行、日本GE、タマホームなどを経て現職。タマホームFPとして600件超のFP相談実績あり。サラリーマン投資家としてスタートした不動産賃貸業歴20年。大家業をメインに講師や執筆活動、相談業務などをおこなう。

保有資格
日本FP協会会員(CFP®)、宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、住宅ローンアドバイザー、スカラシップアドバイザー
HP
https://fptakeshita.jimdofree.com/

CFP®、CERTIFIED FINANCIAL PLANNER®、およびサーティファイド ファイナンシャル プランナー®は、米国外においてはFinancial Planning Standards Board Ltd.(FPSB)の登録商標で、FPSBとのライセンス契約の下に、日本国内においてはNPO法人日本FP協会が商標の使用を認めています。

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  • このページの内容は、一般的な情報を掲載したものであり、個別の保険商品の補償/保障内容とは関係がありません。ご契約中の保険商品の補償/保障内容につきましては、ご契約中の保険会社にお問い合わせください。
  • 税制上・社会保険制度の取扱いは、このページの掲載開始日時点の税制・社会保険制度にもとづくもので、全ての情報を網羅するものではありません。将来的に税制の変更により計算方法・税率などが、また、社会保険制度が変わる場合もありますのでご注意ください。なお、個別の税務取扱いについては所轄の税務署または税理士などに、社会保険制度の個別の取扱いについては年金事務所または社会保険労務士などにご確認のうえ、ご自身の責任においてご判断ください。

(掲載開始日:2022年4月27日)
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