犬の皮膚病の症状とは?おもな種類や原因、治療方法まで解説

犬の皮膚病の症状とは?おもな種類や原因、治療方法まで解説
公開日:2023年8月30日

犬の皮膚病は種類が多く、罹患することも決して珍しくはありません。細菌感染やアレルギー、ダニ、カビなどが原因で皮膚病に罹患すると、かゆみなどの不快感が生じますが、犬は人間のように症状を具体的に説明できないため、ご自身が症状や治療方法などを理解しておくことが必要です。

また、皮膚病が生じる原因などをあらかじめ知っておけば、皮膚病の予防に役立ちます。この記事では治療費や予防対策などもまとめて紹介するため、ぜひ参考にしてください。

犬の皮膚病の症状と種類やおもな原因

犬の皮膚は人間に比べて薄くてデリケートなため、皮膚トラブルが起きやすいといわれています。犬が皮膚病に罹患すると、毛が抜ける、かさぶたができる、フケが出る、ぶつぶつとした発疹ができるなどの症状が見られることがあります。

また、かゆみによって引っ掻いたり噛んだりすることもあります。皮膚トラブルが起こっていないかこまめにチェックするのはもちろんのこと、愛犬の行動の変化にも注目しましょう。

症状から考えられる皮膚病の種類と原因については、以下をご覧ください。

犬の皮膚病の症状とおもな原因

症状 考えられる皮膚病(原因)
毛が抜ける 膿皮症(細菌感染)、アトピー性皮膚炎(アレルギー)、皮膚糸状菌症(カビ)、甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモンの分泌低下)、脂漏症(ホルモンバランスの乱れ)、毛包虫症(毛包虫)
かさぶたができる 膿皮症(細菌感染)、毛包虫症(毛包虫)、疥癬(ダニ)、皮膚糸状菌症(カビ)
フケが出る 膿皮症(細菌感染)、皮膚糸状菌症(カビ)、角化型疥癬(ダニ)、甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモンの分泌低下)、脂漏症(ホルモンバランスの乱れ)
発疹ができる 膿皮症(細菌感染)、皮膚糸状菌症(カビ)、角化型疥癬(ダニ)、毛包虫症(毛包虫)
かゆみが生じる アトピー性皮膚炎(アレルギー)、皮膚糸状菌症(カビ)、マラセチア皮膚炎(カビ)、角化型疥癬(ダニ)、ノミアレルギー性皮膚炎(ノミ)、毛包虫症(毛包虫)

ここからは、上表の皮膚病をひとつずつ紹介します。上表の症状に心あたりがある方は、ぜひ以下を参考にしてください。

膿皮症

膿皮症は、ブドウ球菌などの細菌が犬の皮膚に感染することで起こる皮膚病で、皮膚系の疾患の中でもっとも多いとされています。皮膚の深さによって、表面性膿皮症、表在性膿皮症、深在性膿皮症の3つの種類にわかれます。

  • 表面性膿皮症皮膚表面で細菌が過剰増殖している状態。外用薬やシャンプーだけでも治療が可能。
  • 表在性膿皮症皮膚の中や毛穴の中などの表皮内に細菌が侵入し、増殖している状態。外用薬や抗菌性の内服薬が必要。
  • 深在性膿皮症表皮内よりも更に奥に細菌が侵入し、増殖している状態。皮膚の深部、おもに毛包より下に起きる感染症、かゆみだけでなく強い赤みや痛みなど炎症が強い。外用薬や抗菌性の内服薬が必要。

よくある症状や原因、罹患しやすい犬種、治療方法や治療の相場を以下にまとめましたので参考にしてみてください。

(膿皮症)症状・原因・犬種・治療方法・治療費

よくある症状
  • かゆみ
  • ニキビのような赤いポツポツした湿疹、皮膚内部から盛り上がるような湿疹
  • フケ
  • 黒いかさぶた
  • 脱毛
罹患しやすい犬種 ブルドッグ、パグ、ボストン・テリア、ジャーマン・シェパード・ドッグ、シェットランド・シープドッグなど
おもな原因 皮膚のバリア機能や免疫力の低下
治療方法 抗生物質、薬用シャンプー
治療費の相場 通院回数によって異なるが、1回7,000円程度

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎とは、遺伝的要因や、アレルギー的要因とさまざまな原因からかゆみがでる皮膚病です。頻繁に掻く、舐める、噛む、地面に体をこすりつけるなどの行動が見られるときはアトピー性皮膚炎かもしれません。抜け毛が増えたり、皮膚が厚くなったり、皮膚の色が黒くなったりすることもあります。

とりわけ脇の下、下腹部、指の間はかゆみが生じやすいとされています。アトピー性皮膚炎は生後6ヵ月~3歳ごろまでの若齢期に罹患することが多く、再発しやすい皮膚病であるため治療は長引くことがあります。

よくある症状や原因、罹患しやすい犬種、治療方法や治療の相場を以下にまとめましたので参考にしてみてください。

(アトピー性皮膚炎)症状・原因・犬種・治療方法・治療費

よくある症状
  • かゆみ
  • 脱毛
  • 皮膚の色の変色(黒ずみ)
罹患しやすい犬種 柴犬、フレンチブルドッグ、シー・ズー、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアなど
おもな原因 ダニやハウスダスト、花粉、カビなどの外的アレルゲン物質や遺伝的要因
治療方法 ステロイドや免疫抑制剤、抗ヒスタミン剤の投与、外用薬、薬用シャンプー
治療費の相場 通院回数によって異なるが、5,000円~10,000円程度

皮膚糸状菌症

皮膚糸状菌症は、犬の皮膚などに皮膚糸状菌が侵入し、増殖して罹患する皮膚病です。顔や足先、体の皮膚が赤くなり、発疹や脱毛、フケ、かゆみなどが見られるときは、皮膚糸状菌症が疑われます。犬だけでなくほとんどの哺乳類が感染するとされているため、感染している犬や人間から直接感染する可能性があります。また、感染者が触れたものなどに触れることで間接感染することもあるため、注意が必要です。

皮膚糸状菌症は子犬や老犬など、免疫力の低い犬に罹患しやすい傾向があります。なお、皮膚糸状菌症に感染しているかどうかの検査のひとつに、「ウッド灯検査」があります。ウッド灯と呼ばれる紫外線照射装置で皮膚を照射すると、皮膚糸状菌に感染しているときは、緑色の蛍光を発することがあります。

よくある症状や原因、罹患しやすい犬種、治療方法や治療の相場を以下にまとめましたので参考にしてみてください。

(皮膚糸状菌症)症状・原因・犬種・治療方法・治療費

よくある症状
  • かゆみ
  • フケ
  • 脱毛
罹患しやすい犬種 ヨークシャーテリア、ペキニーズ、ジャックラッセル・テリア
おもな原因 カビの一種である皮膚糸状菌が皮膚に侵入し増殖
治療方法 抗真菌薬、外用薬、薬用シャンプー
治療費の相場 通院回数によって異なるが、1回10,000円程度

マラセチア皮膚炎

マラセチア皮膚炎とは、犬の皮膚の表面に存在する真菌(カビの一種)が異常増殖することによって、皮膚にかゆみや赤みが生じる皮膚病です。愛犬が異常にかゆがっていたり、耳や口周り、ふとももの内側、足先、脇などにベタつきがみられたりするときは、マラセチア皮膚炎の可能性があります。患部から悪臭がすることもあります。

皮脂が多い体質の犬が罹患しやすいマラセチア皮膚炎は、完治後も再発しやすいとされているため、シャンプーをこまめにおこないましょう。

よくある症状や原因、罹患しやすい犬種、治療方法や治療の相場を以下にまとめましたので参考にしてみてください。

(マラセチア皮膚炎)症状・原因・犬種・治療方法・治療費

よくある症状
  • かゆみ
  • べたつき
  • 悪臭
  • フケ
罹患しやすい犬種 プードル、ダックスフンド、コッカー・スパニエル、シー・ズー、マルチーズ、パグなど
おもな原因 カビの一種であるマラセチアの異常繁殖
治療方法 薬用シャンプー、外用薬、内服薬
治療費の相場 治療内容やシャンプー、治療薬によって異なる

角化型疥癬(かいせん)

角化型疥癬とは、非常に多くのヒゼンダニの寄生によって、強いかゆみが生じる皮膚病です。強いかゆみと大量のフケが見られるときは、角化型疥癬(かいせん)の可能性があります。かゆみが続くと不眠になることもあるため、かゆみとフケが見られる場合は早めに動物病院に相談しましょう。おもに耳や肘、膝、腹部などに赤いプツプツやかゆみ、フケが生じます。

疥癬には角化型疥癬と疥癬の2つのタイプがあり、ヒゼンダニの寄生によって大量のフケが出るときは角化型疥癬、ヒゼンダニに対して体がアレルギー反応を起こすときは通常の疥癬になります。疥癬は感染力が強く、多頭飼いや外飼いの犬は感染しやすいため注意しましょう。

よくある症状や原因、罹患しやすい犬種、治療方法や治療の相場を以下にまとめましたので参考にしてみてください。

角化型疥癬)症状・原因・犬種・治療方法・治療費

よくある症状
  • かゆみ
  • フケ
罹患しやすい犬種 とくになし
おもな原因 ヒゼンダニの寄生
治療方法 駆虫剤の投与、薬用シャンプー
治療費の相場 通院回数によって異なるが、1回7,000円程度

ノミアレルギー性皮膚炎

ノミアレルギー性皮膚炎とは、ノミの唾液成分に対するアレルギー反応によって皮膚炎が起こる皮膚病です。体を掻く、噛む、舐める、毛をむしるなどの様子が見られたら、ノミアレルギー性皮膚炎が疑われます。とりわけしっぽや背、足の付け根、腹部などにかゆみが出やすいとされています。

ノミアレルギー性皮膚炎は、3歳~6歳頃にかゆみが始まる傾向にあります。ノミ予防をしていない犬が罹患しやすいため、ノミ予防はしっかりとおこないましょう。また、室内で飼うときは常に周囲を清潔にし、こまめに掃除することが大切です。

よくある症状や原因、罹患しやすい犬種、治療方法や治療の相場を以下にまとめましたので参考にしてみてください。

(ノミアレルギー性皮膚炎)症状・原因・犬種・治療方法・治療費

よくある症状
  • かゆみ
罹患しやすい犬種 柴犬、シー・ズー
おもな原因 ノミの唾液に含まれるタンパク質に対して起こる過剰なアレルギー反応
治療方法 ノミの駆除(駆虫薬)やステロイド
治療費の相場 通院回数によって異なる

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンの分泌量が減少することで起こる病気です。左右対称に脱毛が見られるときは、甲状腺機能低下症の可能性があります。フケやべたつきなども見られますが、かゆみはともないません。

また、罹患した犬は元気がなくなったり、あまり食べていないのに体重が増えたりすることもあります。そのような症状が見られる場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

よくある症状や原因、罹患しやすい犬種、治療方法や治療の相場を以下にまとめましたので参考にしてみてください。

(甲状腺機能低下症)症状・原因・犬種・治療方法・治療費

よくある症状
  • べたつき
  • フケ
  • 脱毛
  • 皮膚の黒ずみ(色素沈着)
  • 体重の増加
  • 元気がなくなる
罹患しやすい犬種 ゴールデン・レトリーバー、柴犬、ダックスフンド、プードル、ボクサーなど
おもな原因 甲状腺の炎症や萎縮が原因による甲状腺ホルモンの分泌低下
治療方法 甲状腺ホルモン剤の投与
治療費の相場 通院回数によって異なるが、1回から月数回で10,000円~20,000円程度

外耳炎

外耳炎とは、外耳道と呼ばれる耳の入口から鼓膜までの穴で炎症が起きる病気です。犬の外耳道はもともと通気性が悪い構造をしており、耳毛が多いなどの要因で更に通気性が悪くなることがあります。通気性の悪さによって、外耳炎を悪化させる原因でもある細菌やカビなどが増殖し、外耳炎に罹患します。

愛犬の耳に臭いのする耳垢が溜まっていたり、赤みが見られるときや、耳を床や壁に擦りつけていたり、耳や首を後ろ足で引っ掻いているときは、外耳炎の可能性があります。

外耳炎に罹患した犬は、耳の中の不快感から外耳炎を罹患している方の耳を下にして首を傾けたりするため、注意して観察しましょう。通院治療で治すこともありますが、症状によっては手術が必要になることもあります。

よくある症状や原因、罹患しやすい犬種、治療方法や治療の相場を以下にまとめましたので参考にしてみてください。

(外耳炎)症状・原因・犬種・治療方法・治療費

よくある症状
  • 黒い耳垢
  • 悪臭
  • 耳のかゆみ
  • 耳の痛み
  • 耳の中が赤く腫れる
  • 頭を斜めに傾けたままにしている
罹患しやすい犬種 トイ・プードル、ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、アメリカン・コッカー・スパニエル、ミニチュア・ダックスフンド、フレンチブルドッグなど
おもな原因 耳ダニの寄生、アトピー性皮膚炎、細菌の繁殖
治療方法 抗生物質や抗真菌剤、点耳薬、駆除薬など
治療費の相場
  • 通院回数によって異なるが、1回2,000円~6,000円程度
  • 手術の場合(重度の症状など)は10万円~20万円程度かかることもある

脂漏症

脂漏症とは、さまざまな原因によって、皮膚の異常増殖が起こって皮脂が過剰に分泌され、皮膚がべとついたり、フケが出たりする皮膚病です。脂漏症の場合、外耳炎をともなう場合も多いため、早めに動物病院を受診しましょう。脂漏症に感染したことが原因で、甲状腺で作られるホルモンの分泌量が徐々に減少して甲状腺機能低下症などの内分泌疾患が起こることもあります。
脂漏症は、皮膚に必要な栄養(ビタミン、ミネラル)の不足などから罹患するケースや感染も疑われます。

よくある症状や原因、罹患しやすい犬種、治療方法や治療の相場を以下にまとめましたので参考にしてみてください。

(脂漏症)症状・原因・犬種・治療方法・治療費

よくある症状
  • フケ
  • べたつき
  • 悪臭
  • 脱毛
罹患しやすい犬種 シー・ズー、アメリカン・コッカー・スパニエル、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアなど
おもな原因
  • 過剰な皮脂の分泌や皮脂の成分バランスの乱れ
  • 家族性、感染、炎症、栄養障害や内分泌疾患に引き続き起こるものがある
治療方法 抗生剤、外用薬、薬用シャンプー
治療費の相場 通院回数によって異なるが、1回10,000円程度

毛包虫症

毛包虫症とは、ニキビダニなどの虫が犬の毛包や皮脂腺に寄生・増殖し、炎症を起こすことにより脱毛や発赤が現れる病気です。毛包虫症は毛穴にいる毛包虫が原因となる病気で、「ニキビダニ症」と呼ばれることもあります。顔に多く病変が見られ、3~6カ月の子犬に発生するのが「局所性毛包虫症」、全身に赤みや発疹が見られるときは「全身性毛包虫症」になります。

症状は目の周りや口周り、足先から始まり、悪化すると全身の脱毛や細菌感染による皮膚のただれ、出血なども生じることがあります。免疫力が低い若齢期や、老化によって免疫が落ちているときに罹患しやすい皮膚病です。

よくある症状や原因、罹患しやすい犬種、治療方法や治療の相場を以下にまとめましたので参考にしてみてください。

(毛包虫症)症状・原因・犬種・治療方法・治療費

よくある症状
  • 発疹
  • 脱毛
  • 赤み
  • かゆみ(悪化した場合)
  • 出血
罹患しやすい犬種
  • 子犬:オールドイングリッシュシープドッグ、コリー、アフガンハウンド、ジャーマンシェパードなど
  • 成犬:コッカー・スパニエル、シー・ズーなど
おもな原因 毛穴に生息する毛包虫の過剰な増殖
治療方法 外用薬、内用薬、抗生物質の投与、薬用シャンプー、毛刈り、殺ダニ剤の薬浴など(子犬、成犬、老犬によって治療方法が異なることがある)
治療費の相場 治療内容や治療薬によって異なる

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犬の皮膚病の4つの対策

犬の皮膚病の4つの対策

犬の皮膚病は、皮膚の健康を保つ対策をしてあげることで罹患の可能性を減らせることがあります。今すぐ始められる対策は、以下のとおりです。

  • スキンケアを心がける
  • 定期的な予防をおこなう
  • 特定の年齢で罹患しやすい皮膚病を事前に把握する
  • 住環境を整える

それぞれについて、詳しくみていきましょう。

スキンケアを心がける

犬の皮膚が乾燥するとバリア機能が失われ、皮膚病に罹患しやすくなります。保湿力のあるシャンプーなどを用いるほか、ブラッシングの際に皮膚のチェックを習慣づけるのもおすすめです。

嘉本 浩之

獣医師"嘉本先生"
アドバイス

獣医師 嘉本 浩之先生からのアドバイス「皮膚病に適切なシャンプーの手順は?」

皮膚病の症状がある場合は、動物病院で適切なシャンプーを処方してもらいましょう。シャンプーは、スポンジを使用すると皮膚への刺激も少なく泡立ちもよくなります。症状の重いところから先に泡立たせ、5~10分間、皮膚にシャンプーをつけた状態を保つことがポイントです。

すすぎ後はタオルドライを中心に乾かします。シャンプー後は早めに乾かして皮膚が乾燥しないように注意することも大切です。長毛の子は、ドライヤーを使用しますが、ドライヤーで皮膚が温まりすぎるとかゆみの原因となるため注意しましょう。

定期的な予防をおこなう

ノミ予防は、動物病院で定期的に実施しましょう。とりわけ梅雨などの高温多湿の季節はノミが発生しやすいといわれていますが、季節問わず一年を通しておこないましょう。一年中予防をすることで、皮膚病のリスクを下げることができます。

なお、犬の皮膚病を未然に防いだり、重症化をおさえたりするためには予防薬の投与が必要ですが、投与の間隔は1~3ヵ月とされています。ただし、おやつタイプや皮下滴下タイプ(スポットオンタイプ)などの薬の種類によっても異なるため、動物病院などで確認しましょう。

特定の年齢で罹患しやすい皮膚病を事前に把握する

犬の皮膚病は年齢を問わず罹患する病気ですが、犬が罹患しやすい皮膚病は年齢によって異なります。たとえばアトピー性皮膚炎なら生後6ヵ月~3歳、ノミアレルギー性皮膚炎は3~6歳が罹患しやすいとされています。

皮膚病に罹患しやすい年齢を事前に把握し、対策を講じましょう。

住環境を整える

乾燥は、かゆみの原因のひとつです。かゆみがあると皮膚を掻き、症状が悪化することもあります。なるべく愛犬の皮膚が乾燥しないように、住環境を整えましょう。

たとえば、体温上昇によるかゆみなら室内を涼しくします。空気が乾燥している場合は加湿器を使用しましょう。皮膚が乾燥している場合はベビーオイルを薄く塗るなどの対策を実施できます。

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犬の皮膚病に関する注意点

犬の皮膚病について、知っておきたい注意点が2つあります。

  • 犬の皮膚病はうつる可能性がある
  • 体質によって罹患しやすい・治りにくいことがある

犬と一緒に暮らしている方だけでなく、これから飼う予定の方もチェックしましょう。

犬の皮膚病はうつる可能性がある

犬の皮膚病にはうつるもの(皮膚糸状菌症・ノミ・疥癬など)とうつらないもの(膿皮症・マラセチア性皮膚炎・毛包虫など)があります。

たとえば疥癬や皮膚糸状菌症は、すでに感染しているほかの動物から犬にうつることがあります。また、多頭飼いは感染が広がるスピードが速いため、症状を見つけたら早めに動物病院を受診してください。

反対に、犬から人間にうつることもあります。うつらないようにするためにも、日頃から手洗いや消毒、床に落ちたフケや毛をこまめに粘着クリーナーなどで取るようにしましょう。

体質によって罹患しやすい・治りにくいことがある

アトピー性皮膚炎などは体質のため根治が難しく、一生付きあうことになります。薬やサプリメント、スキンケアなどでかゆみを管理することは可能なため、これらを使って病気とうまく付き合っていく必要があります。また、フケは皮膚のターンオーバー(角化)で生じるため、正常な皮膚でも乾燥するシーズンになるとフケが出やすくなることもあります。

まずはしっかりと観察し、動物病院で相談したうえで皮膚のケアの方針を決めてください。方針を決めたら、決めたケアを毎日続けることで皮膚の状態を良好に保ちましょう。

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補償内容でペット保険を選ぶなら比較サイトの利用がおすすめ

犬の皮膚病は治療が長引くこともあります。治療回数が増えると治療費も高額になることがあるため、ペット保険で費用を備えておきましょう。

ペット保険の種類は多いですが、比較サービスを利用すると、保障の内容や保険料などもまとめてチェックできます。愛犬の病気に備えるためにも、しっかりと比較してから適切なペット保険を選びましょう。

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まとめ

犬の皮膚病は種類が多く、罹患することもめずらしくありません。犬種によって罹患のしやすさや罹患する皮膚病は異なりますが、犬が皮膚病に罹患すると毛が抜ける、かさぶたができる、フケが出る、ぶつぶつとした発疹ができるなどの症状が見られることがあるため、日頃から愛犬の皮膚状態の確認を怠らずにおこないましょう。

犬の皮膚病は人間やほかの犬に伝染する可能性もあるため、早期発見・早期対応が必要です。そのためには、皮膚病に対する理解を深めておくと良いでしょう。

ペット保険に加入していると、治療費の負担をおさえることができるため、気軽に動物病院で治療を受けることが可能になります。

ぜひペット保険の比較サイトをご利用いただき、ご自身や愛犬にあうペット保険を見つけてください。

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監修者情報

獣医師嘉本よしもと浩之ひろゆき

嘉本 浩之

さいたま動物病院の院長。麻布大学卒業後、獣医師免許を取得。ペッツネクスト株式会社代表取締役ほか、獣医神経病学会、日本獣医皮膚科学会など複数の学会に所属。メディアにも多数出演。

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  • このページの内容は、一般的な情報を掲載したものであり、個別の保険商品の補償/保障内容とは関係がありません。ご契約中の保険商品の補償/保障内容につきましては、ご契約中の保険会社にお問い合わせください。
  • 税制上・社会保険制度の取扱いは、このページの掲載開始日時点の税制・社会保険制度にもとづくもので、全ての情報を網羅するものではありません。将来的に税制の変更により計算方法・税率などが、また、社会保険制度が変わる場合もありますのでご注意ください。なお、個別の税務取扱いについては所轄の税務署または税理士などに、社会保険制度の個別の取扱いについては年金事務所または社会保険労務士などにご確認のうえ、ご自身の責任においてご判断ください。

(掲載開始日:2023年8月30日)
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