最終更新日:2023年1月25日
「先進医療」って?「通院限度日数」って?医療保険にまつわる、聞き慣れない言葉の用語集を作りました。用語の理解を深めて、納得のいく保険選びに役立ててくださいね!
用語は五十音順に並んでいます。
【いりょうほけん】
医療保険とは、病気やケガで入院したり手術したりした場合に給付金が支払われる、民間の保険会社が取り扱う保険です。協同組合が取り扱うものは医療共済といわれます。
入院した場合に、実際にかかった費用とは関係なく、入院1日につき契約した給付金日額が支払われます。(商品によっては契約した金額を入院時に一括して支払われるものや医療費の自己負担額を保障するものもあります)。入院給付金の対象となるのは治療のための入院で、検査や正常分娩での入院は基本的に保障対象となりません。
【かいごほけん】
公的介護保険は40歳以上の人に加入が義務づけられている制度で、40歳未満の人は加入できず、介護サービスも受けることはできません。また、介護サービスを受けられるのは原則65歳以上の人です。65歳未満の場合は、介護状態となった原因が加齢に起因するとされる特定の疾病、例えば末期がんや脳血管疾患、関節リウマチなどの場合に限定されています。
民間の介護保険は、医療保険の給付のように日額で給付されるものではなく、主に一時金や年金形式で給付されます。介護の認定基準は「保険会社が独自に決めているタイプ」と「公的介護保険に連動するタイプ」があります。また、これらを併用したタイプがあります。
【こうがくりょうようひせいど】
公的医療保険制度の自己負担が自己負担額の限度額を超えた場合に、超えた金額が払い戻される制度です。差額ベッド代や食事代は対象になりません。1ヶ月の自己負担限度額は所得に応じて決まっています。
自己負担上限額(70歳未満の場合)
年収約1,160万円~ |
252,600円+(総医療費※1-842,000円)×1%(4月目からは140,100円) |
年収約770~約1,160万円 |
167,400円+(総医療費※1-558,000円)×1%(4月目からは93,000円) |
年収約370~約770万円 |
80,100円+(総医療費※1-267,000円)×1%(4月目からは44,400円) |
~年収約370万円 |
57,600円(4月目からは44,400円) |
住民税非課税者 |
35,400円(4月目からは24,600円) |
※2022(令和4)年8月現在
※「4月目から」は「多数該当」の要件を満たした場合の自己負担限度額。多数該当は、1年間に3ヵ月以上の高額療養費の支給を受けた場合に、4ヵ月目から自己負担限度額が軽減されるしくみです。
※70歳以上の場合の自己負担上限額は上記とは異なります。
【こくち】
医療保険では、加入する際に現在の健康状態や過去の病歴などについて所定の質問に答える必要があります。これを告知と言います。
保険会社は告知により保険の対象になる人の状態を知り、保険の公平性を保ちます。事実を告知しなければ給付金や保険金が支払われないことがあります。健康状態などの理由から通常の医療保険に加入できない人の為に、告知の数を絞った限定告知型(引受基準緩和型)や告知が必要ない無選択型の医療保険があります。
【さがくべっどだい】
通常の病室とは異なり、特別に設定された差額室料のことです。差額ベッド代は「特別療養環境室料」ともいい、病室の病床数は4床以下、病室の面積は一人当たり6.4平方メートル以上であることなどが定められています。
【ざいむかくづけ】
AA、BBB、など主にアルファベットで表される指標で、保険会社の財務力・信用力・債務履行能力などを計るものです。第三者の格付け機関が行うもので、スタンダード&プアーズ、ムーディーズ、日本格付研究所、格付投資情報センターが有名です。
【さんだいしっぺいほしょうとくやく】
がん・脳卒中・急性心筋梗塞の場合に保障される特約。三大疾病保障特約は特定疾病保障特約とも呼ばれ、がん・脳卒中・急性心筋梗塞の場合に所定の条件を満たせば保険金が給付される生前給付タイプの保障です。この保険金を受け取らずに死亡・高度障害になった場合にも同額の保険金が給付されます。
【しっこう】
銀行口座に残高がなかったなど、保険料の支払いができなかった場合でも、支払いには猶予期間が設けられています。その猶予期間内に保険料を支払わなければ契約の効力が失われます。それを失効と言います。失効すると保障がない状態になり給付金や保険金は支払われません。
【じょせいいりょうほけん】
女性医療保険は女性特有の病気のほか、妊娠や出産に関連する保障もある医療保険です。妊娠や分娩時の合併症や帝王切開、流産などでの入院も保障の対象になっており、その給付金は基本保障の入院給付金に上乗せして支払われます。手術給付金などの上乗せをしている商品もあります。対象となる女性特有の病気については保険会社によって異なるため確認が必要です。
【じょせいしっぺい】
女性疾病とは女性特有の病気のことで、代表的な病気は乳がんや子宮がん(子宮頸がん・子宮体がん)です。その他には子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣腫瘍などがあります。
【しゅうしんいりょうほけん】
保険期間が一生涯の医療保険です。例えば、生涯いつ入院しても入院給付金が支払われます。
ただし、主契約が入院給付金の場合、入院給付金の支払い日数が通算限度日数を超えた場合は保険が終了します。保険料の支払い方法には60歳などで終了する「短期払い」と一生涯支払う「終身払い」があります。
【しゅじゅつきゅうふきん】
手術の種類に応じて、入院給付金日額の10倍・20倍・40倍などの給付金が一括して支払われる保障です。手術の種類に関係なく一律10倍や20倍の給付というタイプもあります。後者のタイプの場合は、入院を伴わない手術に関しては、入院給付金日額の5倍の給付金を支払うといったものも増えています。また、対象の手術は原則として健康保険が使える手術全般としているものがよく見られます。
【しょうびょうてあてきん】
傷病手当金とは、業務外による病気やケガで働けずに会社を休んだ場合に、その間の十分な給与が支払われないときに、健康保険から支給されるものです。
傷病手当金は、以下のすべての要件を満たした場合に、休業4日目から支給されます。
(1) 療養中である
(2) 仕事につくことができない
(3) 連続する3日間を含んで4日以上仕事につけずに仕事を休んでいる
(4) 休業期間について十分な給与の支払いがない
【せきにんかいしび】
保険会社が保障を開始する時期のことです。申込み、告知(診査)、第1回目の保険料の支払いの3点が完了した段階で保障が開始されます。口座振替による支払いの場合、実際すぐに保険料が支払われるわけではないため、保険会社によっては支払ったことと同等に取り扱う規定が設けられています。
【せかんどおぴにおん】
専門的な知識を持った第三者の意見のことです。例えばがんと診断された場合にその診断結果やその後の治療方針について主治医とは別の医師の意見がセカンドオピニオンです。セカンドオピニオンを聞く事ができるサービスを提供している保険会社があります。
【せんしんいりょうとくやく】
厚生労働大臣が定めた高度な医療技術による医療行為にかかる費用に対して支払われる特約です。先進医療は高額なものも少なくなく、健康保険の適用がないため全額自己負担となります。先進医療特約は医療保険やがん保険に付帯できます。保険料は数百円程度であることが多く、手軽に加入しやすくなっています。
【そるべんしーまーじんひりつ】
大震災などの災害や保有する株の暴落など、通常の予測を超えたリスクの発生時に対応できる支払い余力を保険会社がどのくらい有しているか示す数値です。200%を下回ると早期是正措置が金融庁から発動されます。
【だいさんぶんや】
生命保険のことを別名第一分野、損害保険のことを第二分野と言います。そして、生命保険会社でも損害保険会社でも取り扱うことのできる医療保険や傷害保険のことを第三分野と言います。
【ちょうきにゅういんとくやく】
入院給付金の限度日数を超えて入院していた場合に、超えた日数分の給付金が特約の1入院限度日数まで支払われる特約です。
【つうさんげんどにっすう】
通算限度日数とは、保険期間内で入院給付金を受けたすべての日数を合計したものです。病気とケガそれぞれで通算限度日数が設けられているタイプと両方合わせて通算限度日数が決められているタイプがあります。通算限度日数は700日・730日・1,095日などがあります。
【ていきいりょうほけん】
保険期間が10年や20年など、あるいは60歳までなどの一定の期間となる医療保険です。
定期医療保険にはあらかじめ契約した一定の保険期間で終了する「全期型」と、契約した保険期間の終了時に引き続き同じ保険期間で契約を続けるかどうかを決めることができる「更新型」があります。
【ひきうけきじゅんかんわがたいりょうほけん】
健康状態の告知項目を少なくするなど保険加入時の条件を緩和した医療保険をいいます。告知事項が3から5つ程度と少なく、その告知事項に該当しない限りは既往症や持病がある人でも加入しやすくなっています。なお、既往症の悪化・再発による入院・手術であっても、責任開始期前に入院や手術を医師により勧められていないなどの要件を満たせば保障されます。ただし、加入から1年間は全部または一部の給付金の支払いは50%に削減されるなど、その扱いは保険会社によって異なります。
【ほけんきかん】
保険期間とは保険の保障が有効である期間のことです。医療保険では10年や20年などの契約した一定期間のみ保障される定期医療保険と、加入している限り一生涯保障される終身医療保険があります。
【むせんたくがたいりょうほけん】
加入する際に、通常の医療保険では必須となる健康状態の告知や医師の診査がない医療保険をいいます。既往症がある人や現在病気の治療中という人でも加入できます。ただし、例えば加入から90日を経過するまではケガによる保障のみで、病気によるものは保障されないなど、保障に一定の制限がある場合があります。
【めんせきじゆう】
保険金や給付金を支払う入院などであっても、その原因によっては支払いがなされないと定めた項目のことです。医療保険では、例えば「泥酔状態」「酒気帯び運転」などの重大な過失による保険金支払いはは免責事由となっています。
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