生命保険、こんなことも知っておこうシングルマザー・シングルファーザーが使える制度

最終更新日：2022年11月21日

＜ひとり親サポートの柱「児童扶養手当」＞

シングルマザー・シングルファーザー家庭における経済的支援の柱が、「児童扶養手当」です。18歳到達年度の末日（3月31日）を経過していない子または20歳未満で障害のある子がいて、要件に合えば受け取ることができます。配偶者からの暴力（DV）で裁判所から保護命令が出された人も対象です。

手当は年6回、奇数月に前2月分が支給されます。手当額は、請求者や扶養義務者（同居している請求者の直系血族及び兄弟姉妹）などの前年の所得で決まりますが、支給開始から5年経過後に事情なく働いていない場合には2分の1に減額される可能性があります。手当には期限があることから、手当終了後の経済的な安定のために、スキルアップをしていくことも大事です。

出典：: 厚生労働省「児童扶養手当」が年６回払いになります
（https://www.mhlw.go.jp/content/000471938.pdf）; 厚生労働省　児童扶養手当
（https://www.mhlw.go.jp/content/000690051.pdf）

児童扶養手当の額（2022（令和4）年度）

対象児童数	全部支給	一部支給
1人目	月43,070円	月43,060円～10,160円
2人目	月10,170円加算	月10,160円～5,090円加算
3人目以降	月6,100円加算	月6,090円～3,050円加算

出典：厚生労働省　児童扶養手当について
（https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/osirase/100526-1.html）

シングルマザー・シングルファーザー世帯への経済的支援として独自の手当てを設けている自治体もあります。代表例が東京都の「児童育成手当」。都内にお住まいの方が一定の要件を満たす場合に、子ども1人につき月額1万3,500円の手当が区市町村から支給されます。所得制限はありますが、児童扶養手当に比べて高めです。

出典：: 厚生労働省　児童扶養手当
（https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/osirase/100526-1.html）; 東京都福祉保健局　児童育成手当
（https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/kosodate/teate/zidouikuseiteate.html）

＜「ひとり親家庭医療費助成制度」も助かる！＞

ひとり親家庭の医療費助成制度とは、末子が18歳（障害がある場合は20歳）に達する年度の3月31日までの子どもを養育しているシングルマザー・シングルファーザー家庭等に対して医療費の自己負担額を助成する制度です。助成範囲や所得要件、などは自治体によって異なります。

＜所得税・住民税の軽減＞

生計を一にする所得が48万円以下の子がいるシングルマザー・シングルファーザーは子の年齢にかかわらず「ひとり親控除」が受けられ、その分、所得税や住民税が軽減されます。所得控除の額は、所得が500万円以下で、所得税35万円、住民税30万円です。

出典：: 国税庁　No.1170 寡婦控除
（https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1170.htm）; 国税庁　No.1171 ひとり親控除
（https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1171.htm）

＜無利子・低利の借り入れも＞

２０歳未満の子どもを扶養しているシングルマザー・シングルファーザー家庭で生活費や子どもの修学資金などが足りないときなどには、一定の要件を満たした場合「母子父子寡婦福祉資金」を借りることもできます。利子・連帯保証人については資金により取り扱いが異なります。償還期限は、資金の種類により3～20年です。お住いの自治体が相談窓口になります。